セキュリティオペレーションセンター (SOC) では、セキュリティオペレータが協働して、組織のセキュリティの監視および改善に継続的に取り組んでいます。セキュリティオペレータは、サイバーセキュリティのベストプラクティスを継続的に実行しつつ、セキュリティインシデントの防止、検出、分析、対応を目指します。
効果的なSOCを構築するには、最先端のテクノロジーを実装するだけでは十分ではありません。それには、コラボレーション、コンテキスト、透明性、エスカレーションプロセスの合理化に戦略的に取り組む必要があります。これらを考慮することで、組織は現在のセキュリティ環境に対応できる、回復力の高いSOCを確立できます。
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コラボレーション:協働が持つ威力
SOCの成功の鍵はコラボレーションにあります。作業を効率化するには、オペレータが簡単に連携できる環境でなければなりません。これには、インシデント対応を特定の個人に割り当て、その個人が解決の責任を負うことが含まれます。
ビデオウォールなどの最先端ツールを導入する、Sipelia™ のようなプラットフォームを介して通信を行う、Genetec Mission Control™を使用してタスクをディスパッチすることで、コラボレーションを大幅に強化できます。
同じスペースで作業している複数のオペレータが、それぞれ異なるセキュリティワークフローに集中すると想像してみてください。状況把握を強化するためには、相互に情報を迅速に追加および交換できる必要があります。ビデオフィードやニュースのアップデートからいつでも情報を共有できれば、SOCのオペレータ全員が同じように状況を把握できます。
例えば、オペレータが大きなビデオウォール (EN)を使って詳しい情報を共有できれば、同僚と協力してセキュリティインシデントを調査し話し合うことができます。ニュースフィードや交通量マップなどの機能で実現できるこの動的なコラボレーションにより、インシデント対応を適切に調整し、チーム内でスムーズに情報共有できます。
コンテキスト: 全体像を把握する
SOCの運用を調整するために、オペレータに必要なのはセキュリティシステムのデータだけではありません。より広い範囲で把握できるようにすることが必要です。オペレータは、セキュリティシステムを監視する他に、ニュースフィード、ソーシャルメディア、IIoTデバイスなどのデータソースへアクセスできる必要があります。施設全体を視覚化するマッピングツールを使い、IIoTセンサーからのデータを接続することで、環境を包括的に把握できます。
マッピングツールを活用することにより、オペレータは施設内の動きを直感的に確認できます。例えば、IIoTデバイスを統合すると、温度、照明、安全上の懸念事項に変化があった場合に表示されます。このような統合化戦略は、脅威の検出とセキュリティ問題の対処を可能にするだけでなく、組織に影響を及ぼす可能性のある、より広範な環境の変化にオペレータが対応できるようにもなります。
透明性:ノイズを除去
SOCで生成されるデータの量は膨大になる可能性があります。透明性を確保するには、データを解析し、重要なことに焦点を当てることが不可欠です。自動化は、オペレータが重要な時間帯のワークフローを自動化することで、コンプライアンス遵守に必要なセキュリティ手順に従って通知を処理できるようになるという点で重要な役割を果たします。データの解析と分析を自動化すると、SOCチーム (EN)は膨大なデータセットを効率的に調査し、パターンを識別し、異常を明確にできます。
こうすることで、SOC全体の効率が向上するだけでなく、クリティカル・シンキングと即時の行動が求められるタスクに対応できるようになります。この結果、オペレータは対応を迅速化し、脅威をより効果的に軽減できます。
エスカレーション: 対応プロトコルを合理化する
セキュリティのインシデントが発生した場合、明確に定義されたエスカレーションプロセスがあることが重要です。さまざまなフェーズを導入し、緊急性の度合いに基づき優先順位を付けることで、対応を体系化できます。エスカレーション権限を個人ユーザー以外に割り当てるなどの動的な運用手順を用いることで、危機時の意思決定を迅速化できます。
セキュリティシステムに高い権限を設定すると、特定の入力からアクションがトリガーされ、ユーザー特権や権限などのきめ細かいレベルで実行できます。このアプローチを用いると、オペレータに自律性が生まれ、特に緊急時に階層的な承認を必要とせずに迅速かつ決定的な行動をとることができるようになります。
最終的に、SOCは情報収集の機関と考えられるべきです。SOCの成功は、IIoTデバイスやセンサー侵入システムなどのソースからのデータを正しく収集し、効果的なインシデント対応戦略があるかどうかにかかっています。
